163. ムナーリの文房具 ― 2006年02月11日 23:58

1958年にデザインした「Canarie」(カナリア諸島?)という、ペン立てとクリップトレイと灰皿のデスクセットです。アルミとメラミン樹脂のキューブを基調とした、ムナーリのプロダクトの代表作といっても良いダネーゼ社の灰皿のバリエーションに近い雰囲気です。
164. 見つめてみよう(ムナーリの絵本) ― 2006年02月12日 19:04

「Guardiamoci negli occhi(瞳の中の自分を見つめてみよう)」というタイトルの本?です。表紙を開くと、本がパッケージ状になっていて中のページはすべてバラバラにできるようになっています。どのページにもいろいろな顔があって、いろいろな顔(表情)を自分流に遊べる「プラス・マイナス」にも似たアイディアの一冊です。1970年に限定出版された後、現在はコッライーニ社の復刻版が入手可能です。
165. ブルーノ・ムナーリ高等学校 ― 2006年02月13日 21:58

以前イタリア北部のヴィットリオ・ヴェネトという町にムナーリの名がついた美術学校があるとご紹介しましたが、その他にも、クレモナという町に「ブルーノ・ムナーリ高等美術学校(liceo artistico Bruno Munari, Cremona)」というのがあるそうです。クレモナというのはストラディヴァリのバイオリンで有名なイタリア中北部(ミラノの南)です。liceoというのはフランスのリセのような高校ですが、イタリアでは高校進学時に専攻分野を選ぶようになっているので、美術系高校というところでしょうか。いったいどんな授業をしているのでしょう...。アドレスはこちらです(イタリア語)https://iismunari.edu.it/
166. ダネーゼの本 ― 2006年02月14日 23:40

新生ダネーゼやコッライーニ社の商品を輸入しているクワノトレーディングが昨年、かつてダネーゼ(ブルーノ・ダネーゼが社長だった頃)がムナーリやエンツォ・マリのデザインによって制作発売していた「こどものための知育玩具」について一冊の本にまとめていたそうです。クワノトレーディングの桑野さんには一度コッライーニさんからご紹介いただいたことがありますが、このような貴重な資料を作っていたとは知りませんでした。手にはいるかどうか問い合わせてみようと思います。
167. 「みんなおやすみ」(ムナーリの仕掛け絵本) ― 2006年02月15日 21:50

168. 布の上の油(olio su tela) ― 2006年02月16日 22:44

荒い織りの布地にオイルをたらして模様をつけた作品です。いくつかのバリエーションがありますが、写真の作品は1980年のものだそうです。東洋の書や禅画の影響があるようですが、オブジェとも抽象画ともいえる、不思議な作品です。
169. ムナーリと生け花 ― 2006年02月17日 23:13

日本の生け花にインスピレーションを得たムナーリの「花で気持ちを伝えよう」という本です。高価なプレゼントがなくても、お花をアレンジして相手に対する愛情、友情、感謝の気持ちを伝えるには...ということで、「この本には沢山の例があります。でも(あなたの気持ちを伝えるためには)例をそのまま真似しないこと」と但し書きがあるそうです。1973年に発行された一冊です。
170. ムナーリと写真 ― 2006年02月19日 01:47

ムナーリはかなり若い頃から写真のコラージュを多用した作品やグラフィックワークを残していますが、ムナーリ自身が写真を表現の手段として活用していたようです。1944年に「FOTOCRONACHE(報道写真)」というタイトルの本を出版していますが、写真による表現伝達の例をいささかのアイロニーとともに語っている本だそうです。現在はコッライーニ社から復刻版(英語版、イタリア語版)が出ています。
171. ムナーリのチャイム ― 2006年02月19日 17:45

1991年にダネーゼのギャラリーで展示された作品です。ドアに取り付けられたパイプのベル(一種のウィンドベル?)がドアの開閉によって音を奏でるという仕組みですね。作品のタイトルも「ドアベルの代わりに(invece del campanello)」です。
172. ムナーリの犬(陶芸) ― 2006年02月20日 18:06

ムナーリはファエンツァという陶器産業の盛んな町で粘土をつかったこどものための常設ワークショップにかかわっていましたが、アーティストとしても粘土の作品を早くから作っています。写真の作品は1934年頃のものといいますから、ムナーリが20代(27歳?)の作品ですね。ブルドッグだそうです...。
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