153. ムナーリと竹2006年02月01日 19:40

竹の花瓶

自然素材、特に木を好んで作品に使用したムナーリですが、欧米には珍しい竹をモチーフにした作品もあります。ご紹介しているのはまるで日本の伝統的な花管のようなスケッチはまさに竹の花瓶と題した一連のスケッチで、1965年にムナーリがこれらをデザインした後、1985年の青山こどもの城での展覧会に際してあらためて(日本で)作ったものの一部です。

154. ムナーリの噴水2006年02月02日 21:05

ベネツィア・ビエンナーレの噴水

ムナーリは絵本やアートワーク、プロダクト(工業製品)デザインだけでなく空間に関わるデザインの分野でもいろいろな仕事をしました。ご紹介しているのは1952年のベネツィア(ベニス)・ビエンナーレ(国際的に重要な現代美術のイベント)のためにムナーリがデザインした噴水です。残念ながら現存はしていないようですが、ムナーリの立体構成のセンスが建築のスケールで表現されていると思います。

155. ムナーリの噴水(2)2006年02月03日 15:32

ミラノの噴水

ムナーリのデザインしたもうひとつの噴水です。1961年、ミラノ市内にある見本市会場前に設置されたようですが、仮設だったのでしょう、やはり現存はしていません。ちょうど水車を横に倒したような形で、大きな輪の中には小さな二つの輪がありそれぞれ独立して回る仕掛けのようです。実際に動いている様子はどんなだったのでしょう。

156. 緑の手品師(ムナーリの仕掛け絵本)2006年02月04日 20:41

緑の手品師(prestigiatore verde)
ムナーリの仕掛け絵本シリーズのうちの一冊です。ページの中にまたページがあって、めくるとそこには...という具合。モンダドーリ社から発行された後絶版になり、今はコッライーニ社の復刻版が手に入ります。

157. ムナーリのオブジェ?2006年02月05日 20:12

「ショウウィンドウデコレーターのためのツール」

「ショウウィンドウデコレーターのためのツール」と名付けられたこのオブジェ、見ての通り一種のスイスナイフみたいな合体工具です。ムナーリのデザイン?ではなく、ムナーリが「気づかれていないグッドデザイン」というテーマで集めた道具の一つのようですね。日本でもかつて同じような意図で柳宗理がアノニマス・デザインの道具というコレクションを提示しています。

158. ムナーリのジュエリー2006年02月06日 21:39

星座のジュエリー

「星座のジュエリー」と題したオブジェ?です。金属の小さな円盤にいくつかの異なる大きさの穴が星座の形に開けられています。片面はつや消しの仕上げになっていて裏表の区別が付き、円盤を光にかざしたとき表面の反射を防ぐようになっています。「輝く”穴”のあるジュエリー」とは不思議な仕掛けです。

159. ムナーリのオブジェ「filipesi」2006年02月07日 18:14

「filipesi」

1984年にムナーリが作った、アルミのチューブとワイヤーだけで構成された構造体です。「役に立たない機械」のように天井からつるすとそのものの重さで構造の形が定まり、そのままゆらゆらとゆれる一種のオブジェですが、「テンセグリティ構造(張力材(ひも)と圧縮材(パイプ)を組み合わせた構造体。Kenneth Snelsonが考案し,Buckminstar Fullerが命名した)」にも似ています。名前「filipesi」とは「ワイヤとおもり」の意味(イタリア語)です。

160. ムナーリの絵本2006年02月08日 22:41

il prestigiatore giallo

モンダドーリ社によるムナーリの仕掛け絵本のうち、当時企画されながら出版に至らなかった一冊だそうです。以前ご紹介した同じシリーズの一冊に「緑の手品師」という本がありましたが、これは「黄色い手品師」というタイトルです。やはりページの中に小さなページがたくさん仕掛けられてお話が進むようになっています。現在はコッライーニ社より出版されています。

161. ムナーリについて(展覧会カタログ)2006年02月09日 19:54

"Omaggio a Bruno Munari"

2000年にイタリア中北部のレッジォ・エミリア市で開かれたムナーリの展覧会のために編まれたムナーリについての本だそうです。現物を手にしたことはありませんが、イタリアならまだ手にはいるかも?ちなみにレッジォ・エミリア市は近年、こどものための造形教育活動で世界的にも注目されている学校があるところです。テキストはイタリア語で編者はAlberto Fiz.という人だそうです。 ("Omaggio a Bruno Munari" Mazzotta Editore 1999, 128p ISBN 88-202-1353-2)

162. 「アートと感覚」(ムナーリの言葉)2006年02月10日 23:18

Curva di Peano,1991

あらゆる(表現の)方法にはその限界がある/音楽は目に見えない/絵画は口がきけない/彫刻は身動きできない/ところが抜け目のない詐欺師たちが/あたかも本当のように言うことには/絵画が音を奏でるべく力を尽くしていると/彫刻は動きたがっていると/音楽は.../何百年もそんな軽業が繰り返された後/人々はいつのまにか/絵画に音楽を求め/音楽に色を求め/彫刻に動きを求めるようになったとさ/

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イタリアの芸術家+デザイナー+教育者、ブルーノ・ムナーリのことなどあれこれ。
こちらにもいろいろ紹介しています(重複有)https://fdl-italform.webnode.jp/

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