181. 触ってみようのワークショップ2006年03月02日 00:08

触覚のワークショップ(国立ブルーノ・ムナーリ美術学校)
以前「触ってみようの実験室」(本)をご紹介しましたが、ムナーリが始めた「触覚のワークショップ」は現在もいくつかの形で受け継がれているようです。同じくすでにご紹介した「国立ブルーノ・ムナーリ美術学校」では素材を触覚からとらえた作品作りのコースがあるようですし、ミラノでムナーリのワークショップを受け継いでいるベバ・レステッリさんも同じく「触ってみようの実験室」を定期的に開催しているようです。ムナーリの仕事をなぞるのではなく、ムナーリの発想を受け継いで発展させていく活動こそもっともムナーリの望んだところではないかと思います。

182. ムナーリへのオマージュ2006年03月02日 21:59

omaggio a Munari 2000

「ムナーリへのオマージュ」という作品を作っている作家がいました。エリゼオ・ロヴァッティ(Eliseo Rovatti)という人で、1940年生まれ。ミラノ在住のアーティストだそうです。経歴を見る限りではムナーリ自身とどのような接点があったのかわかりませんが、おそらくアーティストとして何らかの親交があったのでしょう。ムナーリの作品「Tetracono」そっくりのオブジェも作っているようです。

183. 知られざる人々の読めない文字2006年03月03日 17:54

scrittura illeggibile di un popolo sconosciuto

ムナーリは文字やカリグラフィー(習字)に強い興味をもち、特に東洋の書からインスピレーションを得て様々な作品を作っています。1984年の「知られざる人々の読めない文字(scrittura illeggibile di un popolo sconosciuto)」もそういった作品の一つといって良いでしょう。ムナーリらしいな、と思うのは作品がグラフィックワークのようにも、タイポグラフィーのようにも、カリグラフィーのようにも、版画のようにも見える、一種の軽やかさがあるところでしょうか。復活したダネーゼで販売されています。ダネーゼのサイトはこちら(イタリア語・英語)http://www.danesemilano.com/

184. プラスチックの変容(展覧会/本)2006年03月04日 21:42

Metamorfosi delle plastiche 1991

1991年にミラノのデザインミュージアム(トリエンナーレ)でプラスチックの再生に関する展覧会が開かれたときにムナーリが編んだブックレットです。植物の変容=生分解を例に(画像では果物が干からびながら、中の種が芽吹いて行く様子が描かれています)とりながら、「プラスチックの『種』(再生のコア)はなにか?」と問いかけています。

185. こどもの城のムナーリ(本)2006年03月05日 20:28

Il castello dei bambini a Tokyo

ムナーリが1985年に東京青山のこどもの城でのムナーリ展のために来日し、こどものためのワークショップをおこなったことはすでにご紹介したかと思いますが、ムナーリ自身が日本でのワークショップについて本を書いています。テキストはイタリア語(エイナウディ出版)ですが、現在も入手可能なようですから、一度読んでみたいものです。「Il castello dei bambini a Tokyo, Einaudi Ragazzi 1995 ISBN: 887926186X」

186. 芸術を理解すること(ムナーリの言葉)2006年03月06日 19:23

ゼロックスによる自画像(ゼログラフィア)

「芸術を理解することは、自転車の乗り方を覚えるのに似ている。(習得に)必要なものは理由ではなく感覚なのだ」(Capire l'arte e' come imparare ad andare in bicicletta. si usano i sensi non la ragione)

187. マフィアの肖像(オブジェ)2006年03月07日 21:02

Ritratto di Mafioso

「マフィアの肖像」と名付けられたムナーリのオブジェです。いろいろな素材やレディメードのパーツを組み合わせて意外なユーモアを醸し出すのが実に上手です。ちなみにイタリアでは下っ端(ちんぴら)を除くと、日本の同業者のように外見ではそれと分かるマフィアは少ないといいますが...

188. ムナーリの映像(ストリーミング)2006年03月08日 17:47

ムナーリの動画(realmedia形式)

ムナーリのインタビュー動画がインターネット上で見られるページがありました。イタリア国営放送(RAI)の関連ページです。 http://www.italica.rai.it/index.php?categoria=arte&scheda=munari_real 動画は3本、どれも画像が小さい上に時間も短く、おまけにストリーミング映像ですが、生前のムナーリの声と動きを目にすることができるという点で貴重かもしれません。 ※2023年現在、このウェブページは確認できませんでした。

189. 「目の見えない子供へのメッセージ」2006年03月09日 21:40

messaggi tattili per una bambina non vedente

以前ご紹介した「触ってみようの実験室」(lavoratori tattili)のプログラムの中に「触ってみようの手紙」とでも言えるような触覚を喚起するオブジェを作るアイディアがあります。ムナーリのスケッチによると、天井から下がった紐にさまざまな触感の素材が、作り手のメッセージにそって組み合わされ、それを触ってどんなメッセージを受け取ることが出来るだろう、というもののようです。このワークショップはイタリアではベバ・レステッリさんたちが引き継いで現在も展開しているようですし、昨年末東京で開かれたブルーノ・ムナーリ展のワークショップでも見ることが出来ました。

190. ムナーリのソファ2006年03月10日 18:59

ムナーリのソファ

ムナーリが1985年にデザインしたソファ「Divanetta」です。「Abitacolo」(1970年)というメタルフレームのベッドとテーブルが合体したような家具を作ったRobots社(イタリア)というメーカーから発売されました。ホームページはこちら:http://www.robots.it/ ただしサイトを見る限り、現在は「Divanetta」も「Abitacolo」も生産されていないようです。

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イタリアの芸術家+デザイナー+教育者、ブルーノ・ムナーリのことなどあれこれ。
こちらにもいろいろ紹介しています(重複有)https://fdl-italform.webnode.jp/

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