192. 三角形の発見(本) ― 2006年03月12日 20:58

以前ご紹介したムナーリの編んだ本の中に「円/正方形」という、円と正方形に関する様々な図像を集めた本がありましたが、その他にもムナーリは「三角形」をテーマにした本を1976年にザニケッリ社から出しています。ちなみに「円/正方形」はかつて日本で邦訳が出版され(絶版)、現在は英語版の復刻がコッライーニ社から出ていますが、この三角形の本は残念ながら手に入らないようです。
189. 「目の見えない子供へのメッセージ」 ― 2006年03月09日 21:40

以前ご紹介した「触ってみようの実験室」(lavoratori tattili)のプログラムの中に「触ってみようの手紙」とでも言えるような触覚を喚起するオブジェを作るアイディアがあります。ムナーリのスケッチによると、天井から下がった紐にさまざまな触感の素材が、作り手のメッセージにそって組み合わされ、それを触ってどんなメッセージを受け取ることが出来るだろう、というもののようです。このワークショップはイタリアではベバ・レステッリさんたちが引き継いで現在も展開しているようですし、昨年末東京で開かれたブルーノ・ムナーリ展のワークショップでも見ることが出来ました。
187. マフィアの肖像(オブジェ) ― 2006年03月07日 21:02

「マフィアの肖像」と名付けられたムナーリのオブジェです。いろいろな素材やレディメードのパーツを組み合わせて意外なユーモアを醸し出すのが実に上手です。ちなみにイタリアでは下っ端(ちんぴら)を除くと、日本の同業者のように外見ではそれと分かるマフィアは少ないといいますが...
186. 芸術を理解すること(ムナーリの言葉) ― 2006年03月06日 19:23

「芸術を理解することは、自転車の乗り方を覚えるのに似ている。(習得に)必要なものは理由ではなく感覚なのだ」(Capire l'arte e' come imparare ad andare in bicicletta. si usano i sensi non la ragione)
183. 知られざる人々の読めない文字 ― 2006年03月03日 17:54

ムナーリは文字やカリグラフィー(習字)に強い興味をもち、特に東洋の書からインスピレーションを得て様々な作品を作っています。1984年の「知られざる人々の読めない文字(scrittura illeggibile di un popolo sconosciuto)」もそういった作品の一つといって良いでしょう。ムナーリらしいな、と思うのは作品がグラフィックワークのようにも、タイポグラフィーのようにも、カリグラフィーのようにも、版画のようにも見える、一種の軽やかさがあるところでしょうか。復活したダネーゼで販売されています。ダネーゼのサイトはこちら(イタリア語・英語)http://www.danesemilano.com/
182. ムナーリへのオマージュ ― 2006年03月02日 21:59

「ムナーリへのオマージュ」という作品を作っている作家がいました。エリゼオ・ロヴァッティ(Eliseo Rovatti)という人で、1940年生まれ。ミラノ在住のアーティストだそうです。経歴を見る限りではムナーリ自身とどのような接点があったのかわかりませんが、おそらくアーティストとして何らかの親交があったのでしょう。ムナーリの作品「Tetracono」そっくりのオブジェも作っているようです。
180. 芸術とは何か?(本) ― 2006年02月28日 20:53

「Teoremi sull'Arte」は、ムナーリが自らの考える「芸術のありかた」をいくつかの鋭く、短いフレーズによって語った「定義集」のような小さな本です。オリジナルは1961年にミラノで発行され、現在はコッライーニ社から復刻版が出ています。テキストは英語、フランス語、イタリア語で書かれており、外国語の苦手な人でもムナーリの言葉に興味がある人だったら辞書片手に十分楽しめる一冊だと思います。
176. 金属の本 ― 2006年02月25日 00:57

ムナーリの作品についてウェブ上を検索している内に見つけた作品です。古ぼけた本の装丁に見えるのですが、この本はどうやらすべて金属でできています。1933年にムナーリが未来派のTullio d'Albisolaとコラボレートして作った作品のようです。
172. ムナーリの犬(陶芸) ― 2006年02月20日 18:06

ムナーリはファエンツァという陶器産業の盛んな町で粘土をつかったこどものための常設ワークショップにかかわっていましたが、アーティストとしても粘土の作品を早くから作っています。写真の作品は1934年頃のものといいますから、ムナーリが20代(27歳?)の作品ですね。ブルドッグだそうです...。
171. ムナーリのチャイム ― 2006年02月19日 17:45

1991年にダネーゼのギャラリーで展示された作品です。ドアに取り付けられたパイプのベル(一種のウィンドベル?)がドアの開閉によって音を奏でるという仕組みですね。作品のタイトルも「ドアベルの代わりに(invece del campanello)」です。
最近のコメント