461.板橋区立美術館での「触る絵本」講座(2026.1.25)2025年12月24日 09:35

「ムナーリの子どものための教育とさわる本」
以前からいろいろご縁のある、板橋区立美術館で「ムナーリの子どものための教育とさわる本」をテーマに、一日講座の講師を務めることになりました。

絵本講座「ムナーリの子どものための教育とさわる本」

開催は2026年1月25日(日)、参加募集人数は多くありませんが、ムナーリやイタリアの創造的な教育のご紹介と、触る絵本作りのヒントになるようなワークショップを準備しています。

参加お申し込みは

1月7日(水曜日)朝9時より電話にて先着(03-3979-3251)

とのこと。
1件のお申し込みにつき、2名まで受付けだそうです。

460.ムナーリと出版社2025年12月12日 18:29

TOKYO ART BOOK FAIR 2025
東京都現代美術館で開催された「TOKYO ART BOOK FAIR 2025」の会場でイタリアのコライーニ社から来日したフランチェスコ・コスタさんの講演を聴いてきました。
内容は主に1970年代後半から最晩年まで続いたコライーニ社とムナーリの関わりと、コライーニ社が復刻しているムナーリ最初期の絵本「1945シリーズ」の紹介でした。

ムナーリと出版社の関わりを調べてみると、それぞれ時代ごとにムナーリには彼のアイデアと才能を理解する出版社との出会いがありました。 ムナーリが最初に出版デザインを手掛けたのは1929年アンブロジャーナ社の絵本『ワシのひな』の挿絵だった、とムナーリの書誌研究者マッフェイがまとめています。
ムナーリは戦前から戦中にかけてモンダドーリ社のアートディレクターとして働き、「1945シリーズ」の絵本もオリジナル版はモンダドーリ社から出版されています。
戦後、1960年代にはエイナウディ社との仕事からロダーリとのコラボレーションが始まっています。またムナーリが企画監修した新しい子供のための本のシリーズ「タンティ・バンビーニ」もエイナウディ社での企画会議から生まれたとのこと。
また1960年代から晩年にかけて、教育に関する著書はラテルツァ社とザニケッリ社によるものが多いようです。
その他にも、出版社というより工業製品のメーカーですが、ダネーゼ社とのコラボレーションによって数々の生活用品とともに「プラス・マイナス」のような教育玩具や、「プレリブリ」のような画期的な「子どものための本の形をしたオブジェ」が世に送り出されました。
1970年代後半、マントヴァで現代美術の画廊を運営していたコライーニ社との仕事が始まり、コライーニ社はアート系出版社としてムナーリ晩年のもっとも緊密な協働のパートナーとなりました。
ムナーリが過去に発表した著書の復刻も多くはコライーニ社が手がけるようになり、没後の肖像権管理や著作権についてもコライーニ社が大きな役割を持っていると聞いています。

イタリアでは、デザイナーが企業のトップと直接やり取りをしながら仕事をするケースが少なくありません。この傾向は家具やプロダクトデザインに顕著ですが、出版デザインについても、少なくともムナーリは各出版社の経営者から厚い信頼を得て、それぞれの出版社に合わせた提案を行なったものと考えられます。

459.レステッリさんのワークショップの新たなサイト2025年12月02日 21:56

ムナーリのワークショップを継承し長年教育活動を行ってきたベバ・レステッリさんが自身の活動に関する資料を2024年ペル・レッジェレ財団に委託したことは過去のトピックでもご紹介しましたが、最近になってペル・レッジェレ財団による新しいウェブページ開設が進んでいることがわかりました。

BEBA LAB.

ホームページは公開されていますが詳細は準備中とのこと、今後の情報発信に期待しています。。。

458.「デザインの先生」展のムナーリの言葉2025年11月29日 17:56

「デザインの先生」展2025
先日ご紹介した、ミッドタウンのデザインサイトで会期が始まった「デザインの先生」展を秋晴れの週末に見に行ってきました。

「デザインの先生」@21_21 DESIGN SITE

展示の最初の空間では、壁面に巨匠たちの言葉が壁に映されていたので写真に収めて(※会場では空間の写真撮影はOKですが個々の作品を撮影することは禁じられていました)SNSに紹介したのですが、写真を見たイタリア人(ムナーリのお弟子さん)から「これはなんのこと?」と困惑のコメントが…。

たしかに、スクリーンに映し出されたイタリア語は「"conservare (...) la voglia di comunicare"」と真ん中を大きく省略しているので、むしろイタリア人には何のことか分からなかったのも無理はありません。
反対側の壁には日本語訳の字幕がありましたので、来場者(日本人)たちには問題ないのでしょう。
ちなみにこの言葉を省略せずに紹介するなら以下のようになります。

自分の中に子どもの心を生涯持ち続けることとは、
知ることへの好奇心、
理解することの楽しみ、
伝えることの意欲を持ち続けること

To keep the spirit of childhood
within oneself for the whole of one’s life
means retaining the curiosity of knowing
the pleasure of understanding
the desire to communicate

Conservare lo spirito dell’infanzia
dentro di se’ tutta la vita
vuol dire conservare la curiosità’ di conoscere
il piacere di capire
la voglia di comunicare.

- Bruno Munari

457.「デザインの先生」展@21_21 DESIGN SITE2025年11月15日 21:01

「デザインの先生」@21_21 DESIGN SITE
六本木(乃木坂)の新国立美術館へ出かけた道すがらミッドタウンのデザインサイトの前で来週から会期が始まる「デザインの先生」展のポスターを見かけました。

「デザインの先生」@21_21 DESIGN SITE

ブルーノ・ムナーリ、アッキーレ・カスティリオーニ、エンツォ・マリ、マックス・ビル、オトル・アイヒャー、ディーター・ラムスという20世紀の(主に)工業デザイン、生活デザイン分野の巨匠をまとめて取り上げる、という企画のようです。 会期は2025年11月21日から2026年3月8日までとのこと、ムナーリを含めどのようなまとめ方で見せてくれるのかが楽しみです。

456.ブルーノ・ムナーリ展 美術に出会う前の美術2025年11月06日 18:16

「ブルーノ・ムナーリ展 美術に出会う前の美術」という展覧会が米沢市上杉博物館で11月末から来年1月まで開催されるとのお知らせをいただきました。

「ブルーノ・ムナーリ展 美術に出会う前の美術」

会  期:11月29日(土)~令和8年1月25日(日)    
  ◇休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/27~1/1) 
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
主  催:米沢市上杉博物館 
企画協力: 日本ブルーノ・ムナーリ研究会、NPO市民の芸術活動推進委員会
後  援: イタリア大使館、一般社団法人日本芸術教育学会、山形新聞・山形放送
料  金:一般590円(470円) 高大生190円(150円)  小中生無料 ※()内は20名以上の団体

見るところ、旧「こどもの城」のムナーリコレクションの巡回展のようで、おそらく本年、広島県で開催されたムナーリ展と連携しているのではないでしょうか。

455.TOKYO ART BOOK FAIR 20252025年10月24日 20:39

Toc toc. Bruno Munari 1945: dentro i libri!
2025年12月、「TOKYO ART BOOK FAIR 2025」というイベント?が東京都現代美術館で開催され、そこではゲスト・カントリーとしてイタリアからコライーニ社が展示参加する、という告知を見つけました。

TOKYO ART BOOK FAIR 2025
会場:東京都現代美術館


Toc toc. Bruno Munari 1945: dentro i libri!

ムナーリが1945年に発表した最初のしかけ絵本シリーズを巨大化させて「絵本の中へ(dentro i libri)」に入る感覚を楽しめる展示のようですね。
同年のボローニャ絵本フェアで同様の企画展示があったと聞いているので、これがはるばる日本までやってくる、ということかもしれません。 会期が

Week 1
 12月11日(木)12:00-19:00 最終入場:18:30
12月12日(金)- 14日(日)11:00-18:00 最終入場:17:30
Week 2
 12月19日(金)12:00-19:00 最終入場:18:30
12月20日(土)- 21日(日)11:00-18:00 最終入場:17:30

ということで限られていますが、ぜひ足を運んでみたいと思っています。

454.クリエイティブ・ラーニング・フェスティバル2025年10月14日 18:25

クリエイティブ・ラーニング・フェスティバル
少し前のトピックでご紹介した、ミラノにあるレオナルド・ダ・ヴィンチ科学・技術博物館での「クリエイティブ・ラーニング・フェスティバル」が2025年10月10日と11日に開催されました。


CREATIVE LEARNING FESTIVAL

ムナーリの教育活動を長年支えたベバ・レステッリさんがシンポジウムに登壇した他にも、ムナーリ・メソッドⓇ認定オペレーターによるグループ「ダコーザナッシェコーザ(Dacosanascecosa)」によるワークショップの実践もあったようです。

FACEBOOK: Dacosanascecosa
Creatività come forma di conoscenza.
È ciò che abbiamo portato alla prima edizione del Creativity Learning Festival, ospitata dal Museo Nazionale Scienza e Tecnologia “Leonardo da Vinci” di Milano.
Noi siamo Annalisa Masala (Alghero), Cristina Bortolozzo (Milano) e Roberta Isola (Veneto), operatrici certificate del Metodo Bruno Munari®, e facciamo parte del gruppo www.dacosanascecosa.org.
Abbiamo avuto l’onore di condurre un laboratorio pensato per insegnanti, educatori, bibliotecari provenienti da diverse parti d’Italia e del mondo.
Un laboratorio in cui arte e scienza si sono incontrate, attraverso l’approccio progettuale, sensoriale e sperimentale del Metodo Munari®. Con grande gioia – e anche un po’ di sorpresa – abbiamo scoperto che il nostro è stato tra i laboratori più richiesti del festival, con molti partecipanti e numerose persone rimaste in lista d’attesa.
Per noi è stato un segnale chiaro e potente: c’è un desiderio profondo, nei contesti educativi, di metodi che stimolino la creatività, il pensiero critico, il fare consapevole.
Il nostro grazie più sentito va a Beba Restelli (www.bebarestelli.com), che da anni ci guida nel cammino di approfondimento e diffusione del pensiero progettuale del metodo Bruno Munari, e che ci ha offerto questa preziosa opportunità.
Essere parte di questo festival, che mette al centro il gioco come strumento di apprendimento, è stata un’esperienza intensa e ispirante. La creatività non è solo un “di più”: è una necessità educativa.
知識の形としての創造性。
これは、私たちがミラノのレオナルド・ダ・ヴィンチ国立科学技術博物館で(2025.10.10-11)開催された第一回クリエイティブ・ラーニング・フェスティバルで提示したテーマです。
私たちはブルーノ・ムナーリ®メソッドの認定オペレーターであり、グループ「ダコーザナッシェコーザ(www.dacosanascecosa.org)」のメンバー、アンナリーザ・マサラ(アルゲーロ)、クリスティーナ・ボルトロッツォ(ミラノ)、ロベルタ・イゾラ(ヴェネト)です。
私たちは、イタリアおよび世界各国から集まった教師やエデュケーター、図書館スタッフを対象としたワークショップを開催する栄誉に浴しました。
このワークショップでは、ムナーリ®メソッドのプロジェクト的で感覚的、実験的なアプローチを通じて芸術と科学が出会いました。
私たちのワークショップが、このフェスティバルで最も人気のあるワークショップの一つとなり、多くの参加者と多数の待機者が出たことを知って、私たちは大きな喜びといささかの驚きも感じました。
これは私たちにとって明確で強力なメッセージになりました。教育の現場には創造性や批判的思考、意識的な行動を促す手法に対する深いニーズがある、ということです。
私たちはベバ・レステッリ(www.bebarestelli.com)に心から感謝を捧げます。彼女は長年にわたりブルーノ・ムナーリのメソッドに基づくデザイン思考の深化と普及の道を私たちに示し、この貴重な機会を提供してくれました。
学習の手段として遊びを重視したこのクリエイティブ・ラーニング・フェスティバルに参加したことは、濃密で刺激的な経験でした。
創造性は単なる「おまけ」ではありません。それは教育に不可欠な要素なのです。

他にもレステッリさんから、ミラノの日刊紙にレポートされたイベントの情報を頂きました。

Arti visive e coding, il primo festival per imparare giocando Milano, domani e sabato al Museo scienza e tecnologia: 800 gli iscritti per affrontare l'apprendimento delle Stem

Due giornate dedicate all'apprendimento creativo. È la proposta del Museo nazionale scienza e tecnologia di Milano che lancia la prima edizione del Creative Learning Festival per integrare creatività, esperienza e gioco così da incrementare e studiare nuovi approcci in ambito educativo. Si è visto che si impara meglio e prima se si creano progetti ai quali si è interessati, in un clima collaborativo e di sperimentazione e non di competizione. Il creative learning è un approccio totalmente diverso da quello del docente sulla cattedra e degli alunni che ascoltano.
«Proponiamo al mondo dell'istruzione un momento di riflessione ed esplorazione sulle frontiere dell'apprendimento delle Stem (le discipline scientifiche, tecnologiche, ingegneristiche e matematiche, ndr)», afferma Fiorenzo Marco Galli, direttore generale del museo intitolato a Leonardo da Vinci. «Il creative learning la leva sulla creativita che ciascuno di noi possiede».
Nella due giorni del Festival—domani e sabato — sono in programma seminari, laboratori, gruppi di lavoro, ma anche momenti di dialogo, attività e conferenze. Agli incontri prenderanno parte una quarantina di esperti internazionali in pedagogia, scienze e arti per discutere e sperimentare le pratiche per dare forza alla creatività individuale e collettiva nei processi di apprendimento.
«Imparare dai migliori vuol dire non fermarsi», aggiunge Maria Xanthoudaki, direttrice del settore Education del museo. Con 70 anni di esperienza nell'educazione, uno staff permanente e dodici laboratori su temi Stem, il Museo nazionale scienza e tecnologia di Milano è forse la cornice più adatta a una manifestazione di questo tipo che vuole promuovere l'innovazione educativa alle oltre 800 persone iscritte.
Sabato dalle 15 alle 17 sono in programma attività con professionisti e artisti internazionali che condurranno i partecipanti in esperienze tra tecnologia, arti visive e inven-zione, per esempio tramite le potenzialità del coding (pro-grammazione informatica).
Il media artist giapponese Toshio Iwai guiderà i più piccoli nella costruzione collettiva della Casa a 100 piani. Inoltre il laboratorio Macchine stravaganti inventerà dispositivi meccanici con materiali di recupero, come la trasformazione di un sacchetto di patatine in un altoparlante. Tra gli altri il collettivo Libri Finti Clandestini condurrà un workshop di fanzine unendo carta e strumenti digitali.
Tutte le attività sono su prenotazione e incluse nel biglietto di ingresso al museo.
Paolo Virtuani

日刊紙「コリエレ・デッラ・セーラ」記事
ミラノで視覚芸術とコーディング、遊びながら学ぶ初のフェスティバルが週末(2025.10.10-11)に科学・技術博物館で開催される。STEM学習に取り組む800名が参加

それは創造的な学習に捧げられた二日間です。ミラノ国立科学・技術博物館は創造性と経験(活動)と遊びを統合し、教育分野における新たなアプローチを促進・研究することを目的とした第一回「クリエイティブ・ラーニング・フェスティバル」を開催します。協力と実験の環境の中で、競争ではなく興味のあるプロジェクトを作り出すことで、より良くより早く学ぶことができることが分かっています。クリエイティブ・ラーニングは、教師が教壇で説明して生徒がそれを聞くという従来の教育アプローチとは全く異なるものです。
「教育界にSTEM(科学、技術、工学、数学)の学習の最先端について考察し探求する機会を提供したいのです」と、レオナルド・ダ・ヴィンチ科学・技術博物館のフィオレンツォ・マルコ・ガッリ館長は語りました。「クリエイティブ・ラーニングとは、私たち一人ひとりがもっている創造性を引き出す手段なのです」。
フェスティバルの2日間(金・土曜日)にはセミナーやワークショップ、ワーキンググループに加えて対話の場やアクティビティ、講演会も予定されています。ミーティングには教育学や科学、芸術分野の国際的な専門家約40名が参加し、学びのプロセスにおける個人および集団の創造性を強化するための実践について議論し、実験を行います。
「最高の人材たちから学ぶことは、歩みを止めないということです」と、博物館教育部門責任者のマリア・クサントゥダキは付け加えます。70年の教育活動に常勤スタッフやSTEMをテーマにした12のワークショップを持つミラノ国立科学・技術博物館は、800人以上の参加者に向けて教育革新を推進するイベントに最もふさわしい場所でしょう。
土曜日は15時から17時まで国内外の専門家やアーティストによる活動が予定されており、参加者はテクノロジーや視覚芸術、発明といった体験について、例えばコーディング(コンピュータプログラミング)の可能性を通じて体験できます。
日本のメディアアーティスト岩井俊雄は、子どもたちを指導して「100階建ての家」を共同で建設します。また「奇妙な機械」のワークショップでは、リサイクル素材を使って機械装置、例えばポテトチップスの袋をスピーカーに変えるなどの仕組みを発明します。その他、「悪巧みの偽の本(Libri Finti Clandestini)」グループは紙とデジタルツールを組み合わせた同人誌ワークショップを開催します。
全てのアクティビティは予約と博物館の入場券が必要です。
(パオロ・ヴィルトゥアーニ)

イベントのアーカイブは追って公式ウェブページなどで公開の予定とのことです。
何よりも現代イタリアの創造的な教育を創り出した四つの大きな存在である、ムナーリ、モンテッソーリ、レッジョ・エミリア、そしてロダーリの専門家が揃ったシンポジウムでどのような対話が行われたのか、興味は尽きません。

453.アルテ・プログランマータの展覧会2025年10月07日 19:33

Getulio Alviani, mostra 2025
東京のイタリア文化会館で、「アルテ・プログランマータ」の芸術家アルヴィアーニ(19339-2018)の展示があると告知を見つけて行ってきました。

ジェトゥーリオ・アルヴィアーニ展「反射する光」
リンクに紹介された芸術科アルヴィアーニの経歴を引用します:

ジェトゥーリオ・アルヴィアーニは、アルテ・プログランマータとキネティック・アートの分野で活躍した、20世紀イタリアを代表する芸術家です。本展覧会では、有名な「振動するテクスチャーの表面」や「鏡像による相互関係」に加え、1970/80年代に行われた幾何学・色彩に関する実験的試みに至るまで約50作品を展示し、彼の芸術的探求の軌跡を辿ります。 厳格かつ理論家で、常に新しい手法や実験を求めたアルヴィアーニは、視覚による認識の境界を押し広げることで、鑑賞者自身を作品の一部に変える手法を得意としていました。分野に囚われない彼のアプローチによって、芸術と科学、建築とデザインが深く対話するのです。

「アルテ・プログランマータ」といえばムナーリがその活動に参加し作品を発表していた、1960年代イタリアのキネティック・アートを主とした芸術活動で、アルヴィアーニについては不明にして今日まで知る機会がなかったのですが、やはりムナーリと一緒に芸術活動をしていたことが記録に残っています。
…と、物知り顔で書いてみたものの勉強不足な分野でもあり、いずれ改めて調べてみたいと思います。。。

452.プラートでの「自由ワークショップ」2025年09月28日 19:16

レステッリさんの本
前項でご紹介したプラートの現代美術館でのムナーリのワークショップについて、ムナーリのお弟子さんのレステッリさんがその著書の中に詳しく説明されているので、その一部をご紹介します。
Beba Restelli, 2002, "Cap.5 Lab-Lib", Giocare con tatto, Edizioni FrancoAngeli

Il Lab-Lib è un laboratorio plurisensoriale. Uno spazio dove, dice Bruno Munari, "adulti e bambini possono manipolare molti materiali con diverse caratteristiche — materiche, cromatiche, termiche, di peso, di forma, di struttura — e combinarle assieme in due o più pezzi, per formare qualcosa che non si sa che cos’è “.
「ラボ・リブ」は複合的な感覚のワークショップです。ムナーリはそれを「大人でも子どもでも、素材、色、温度、重さ、形、構造など、異なる特徴を持つ多くの素材を操作し、2つ以上の要素を組み合わせて、それが何であるかわからないものを作り出せる」場である、と言いました。
Aggiunge l'artista: "Questa operazione va condotta senza pensare prima che cosa si vuol fare ma lasciandosi suggestionare dalle varie qualità dei materiali, dalle forme, dai colori, dal peso e dal tatto, nel modo più libero possibile... lasciandosi andare come quando si ascolta una musica" Il Lab-Lib è stato sperimentato per la prima volta, con grande successo, al Museo Pecci di Prato nel giugno del 1992; esperienza alla quale ho avuto occasione di partecipare.
ムナーリは「この作業は、まず自分が何をしたいかを考えずに、素材のさまざまな質感、形、色、重さ、手触りに、できるだけ自由に身を任せること...音楽を聴くように身を任せることだ」と付け加えています。 1992年6月にプラートのペッチ美術館で初めての「ラボ・リブ」が試行され、大きな成功を収めました;私もこの体験に参加することができました。
Il laboratorio era stato allestito come un mercato di merci. Su un grande tavolo-bancarella erano disposti i vari materiali, scatoloni con rami di alberi, reti, tavolette di polistirolo espanso, corde, cordoncini, ritagli di tessuto, moquette, pelliccia... ma anche scodelle con semi di girasole, chicchi di mais, noci, e ciotoline con una grande varietà di chiodi. Su alcune mensole, in bella vista, il pubblico poteva osservare esempi di piccole costruzioni per scoprire "come si fa" a mettere insieme alcuni materiali.
このワークショップは青空マーケットのように開設されました。大きなテーブルの上には木の枝や網、発泡スチロールの板、ロープ、コード、布の切れ端、カーペット、毛皮などが入った箱、ひまわりの種、トウモロコシの実、ナッツ、さまざまな釘が入った小さなボウルなど、さまざまな材料が並べられました。またいくつかの棚には小さな工作の実例を見ることができ、そこで材料を組み合わせる「方法」を発見することができます。
Ricordo lo strano animaletto costruito da Bruno, con piume verdi e tre lunghi stecchini a formare le zampe; oppure la composizione di bastoncini infilati in lastre di polistirolo, o ancora quella creata con nodi di corde e cordoncini.
私はブルーノが作った緑色の羽と3本の長い棒でできた奇妙で小さな動物;あるいはスチロールのシートに棒を刺した立体構成や、ロープや紐の結び目で作った作品などを覚えています。
E un giorno luminoso e pieno di sole. Mentre i bambini già infilano le mani nelle ciotole dei semi, il folto pubblico ascolta con interesse le brevi indicazioni di Munari: "Oggi siete invitati a fare senza pensare, a costruire qualcosa che non si sa che cos'è, ma che dopo si rivela come l'inizio di un oggetto curioso che stimola la fantasia" .
それは明るい日差しの一日でした。子どもたちはすでに種を入れるボウルに手をして、大勢の参加者はムナーリの短い説明に興味深げに耳を傾けていました。「今日、皆さんはアイディアをもたずに、何だか分からないが、後からファンタジア(想像力)を刺激する、不思議なオブジェのきっかけを作るように誘われているのです。」
(中略)
Munari si muove tra i tavoli, e aiuta i bambini in difficoltà a trovare le soluzioni tecniche che ancora non conoscono. Dopo un paio di ore le stanze sono piene di oggetti mai visti, nuovi, freschi, inventivi, aperti alle interpretazioni più disparate. E nessuno vorrebbe andare a casa. Tale è stato l'entusiasmo per la riuscita di questo Lab-Lib che con l'artista e didatta decidiamo di proporlo per la consueta iniziativa Giocare con Munari che per molti anni ha inaugurato i corsi al mio Laboratorio.
ムナーリは、テーブルの間を動きまわりながら、困っている子どもたちがまだ知らない技術的な解決方法を見つける手助けをします。数時間後、部屋は見たこともないような、新しく、新鮮で、独創的な作品たちであふれ、そこには多様な解釈の可能性が開かれていました。そこではも家に帰りたがりません。
この「ラボ・リブ」の成功に対する熱意から、私はアーティストや教師とともに、私のワークショップで長年にわたって実施している「Giocare con Munari(ムナーリと遊ぼう)」という活動として提案することにしました。
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イタリアの芸術家+デザイナー+教育者、ブルーノ・ムナーリのことなどあれこれ。
こちらにもいろいろ紹介しています(重複有)https://fdl-italform.webnode.jp/

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