453.アルテ・プログランマータの展覧会2025年10月07日 19:33

Getulio Alviani, mostra 2025
東京のイタリア文化会館で、「アルテ・プログランマータ」の芸術家アルヴィアーニ(19339-2018)の展示があると告知を見つけて行ってきました。

ジェトゥーリオ・アルヴィアーニ展「反射する光」
リンクに紹介された芸術科アルヴィアーニの経歴を引用します:

ジェトゥーリオ・アルヴィアーニは、アルテ・プログランマータとキネティック・アートの分野で活躍した、20世紀イタリアを代表する芸術家です。本展覧会では、有名な「振動するテクスチャーの表面」や「鏡像による相互関係」に加え、1970/80年代に行われた幾何学・色彩に関する実験的試みに至るまで約50作品を展示し、彼の芸術的探求の軌跡を辿ります。 厳格かつ理論家で、常に新しい手法や実験を求めたアルヴィアーニは、視覚による認識の境界を押し広げることで、鑑賞者自身を作品の一部に変える手法を得意としていました。分野に囚われない彼のアプローチによって、芸術と科学、建築とデザインが深く対話するのです。

「アルテ・プログランマータ」といえばムナーリがその活動に参加し作品を発表していた、1960年代イタリアのキネティック・アートを主とした芸術活動で、アルヴィアーニについては不明にして今日まで知る機会がなかったのですが、やはりムナーリと一緒に芸術活動をしていたことが記録に残っています。
…と、物知り顔で書いてみたものの勉強不足な分野でもあり、いずれ改めて調べてみたいと思います。。。

452.プラートでの「自由ワークショップ」2025年09月28日 19:16

レステッリさんの本
前項でご紹介したプラートの現代美術館でのムナーリのワークショップについて、ムナーリのお弟子さんのレステッリさんがその著書の中に詳しく説明されているので、その一部をご紹介します。
Beba Restelli, 2002, "Cap.5 Lab-Lib", Giocare con tatto, Edizioni FrancoAngeli

Il Lab-Lib è un laboratorio plurisensoriale. Uno spazio dove, dice Bruno Munari, "adulti e bambini possono manipolare molti materiali con diverse caratteristiche — materiche, cromatiche, termiche, di peso, di forma, di struttura — e combinarle assieme in due o più pezzi, per formare qualcosa che non si sa che cos’è “.
「ラボ・リブ」は複合的な感覚のワークショップです。ムナーリはそれを「大人でも子どもでも、素材、色、温度、重さ、形、構造など、異なる特徴を持つ多くの素材を操作し、2つ以上の要素を組み合わせて、それが何であるかわからないものを作り出せる」場である、と言いました。
Aggiunge l'artista: "Questa operazione va condotta senza pensare prima che cosa si vuol fare ma lasciandosi suggestionare dalle varie qualità dei materiali, dalle forme, dai colori, dal peso e dal tatto, nel modo più libero possibile... lasciandosi andare come quando si ascolta una musica" Il Lab-Lib è stato sperimentato per la prima volta, con grande successo, al Museo Pecci di Prato nel giugno del 1992; esperienza alla quale ho avuto occasione di partecipare.
ムナーリは「この作業は、まず自分が何をしたいかを考えずに、素材のさまざまな質感、形、色、重さ、手触りに、できるだけ自由に身を任せること...音楽を聴くように身を任せることだ」と付け加えています。 1992年6月にプラートのペッチ美術館で初めての「ラボ・リブ」が試行され、大きな成功を収めました;私もこの体験に参加することができました。
Il laboratorio era stato allestito come un mercato di merci. Su un grande tavolo-bancarella erano disposti i vari materiali, scatoloni con rami di alberi, reti, tavolette di polistirolo espanso, corde, cordoncini, ritagli di tessuto, moquette, pelliccia... ma anche scodelle con semi di girasole, chicchi di mais, noci, e ciotoline con una grande varietà di chiodi. Su alcune mensole, in bella vista, il pubblico poteva osservare esempi di piccole costruzioni per scoprire "come si fa" a mettere insieme alcuni materiali.
このワークショップは青空マーケットのように開設されました。大きなテーブルの上には木の枝や網、発泡スチロールの板、ロープ、コード、布の切れ端、カーペット、毛皮などが入った箱、ひまわりの種、トウモロコシの実、ナッツ、さまざまな釘が入った小さなボウルなど、さまざまな材料が並べられました。またいくつかの棚には小さな工作の実例を見ることができ、そこで材料を組み合わせる「方法」を発見することができます。
Ricordo lo strano animaletto costruito da Bruno, con piume verdi e tre lunghi stecchini a formare le zampe; oppure la composizione di bastoncini infilati in lastre di polistirolo, o ancora quella creata con nodi di corde e cordoncini.
私はブルーノが作った緑色の羽と3本の長い棒でできた奇妙で小さな動物;あるいはスチロールのシートに棒を刺した立体構成や、ロープや紐の結び目で作った作品などを覚えています。
E un giorno luminoso e pieno di sole. Mentre i bambini già infilano le mani nelle ciotole dei semi, il folto pubblico ascolta con interesse le brevi indicazioni di Munari: "Oggi siete invitati a fare senza pensare, a costruire qualcosa che non si sa che cos'è, ma che dopo si rivela come l'inizio di un oggetto curioso che stimola la fantasia" .
それは明るい日差しの一日でした。子どもたちはすでに種を入れるボウルに手をして、大勢の参加者はムナーリの短い説明に興味深げに耳を傾けていました。「今日、皆さんはアイディアをもたずに、何だか分からないが、後からファンタジア(想像力)を刺激する、不思議なオブジェのきっかけを作るように誘われているのです。」
(中略)
Munari si muove tra i tavoli, e aiuta i bambini in difficoltà a trovare le soluzioni tecniche che ancora non conoscono. Dopo un paio di ore le stanze sono piene di oggetti mai visti, nuovi, freschi, inventivi, aperti alle interpretazioni più disparate. E nessuno vorrebbe andare a casa. Tale è stato l'entusiasmo per la riuscita di questo Lab-Lib che con l'artista e didatta decidiamo di proporlo per la consueta iniziativa Giocare con Munari che per molti anni ha inaugurato i corsi al mio Laboratorio.
ムナーリは、テーブルの間を動きまわりながら、困っている子どもたちがまだ知らない技術的な解決方法を見つける手助けをします。数時間後、部屋は見たこともないような、新しく、新鮮で、独創的な作品たちであふれ、そこには多様な解釈の可能性が開かれていました。そこではも家に帰りたがりません。
この「ラボ・リブ」の成功に対する熱意から、私はアーティストや教師とともに、私のワークショップで長年にわたって実施している「Giocare con Munari(ムナーリと遊ぼう)」という活動として提案することにしました。

451.プラートのワークショップ(動画)2025年09月07日 16:16

Bruno Munari. Giocare con l'arte a Prato
ムナーリがトスカーナ州プラートのルイジ・ペッチ現代美術館でおこなった子どものためのワークショップの様子がペッチ美術館の公式HPで公開されていました。

Bruno Munari. Giocare con l'arte a Prato

ワークショップは「Lab-Lib自由ワークショップ」と名づけられた、用意された素材を使って自由に造形表現するもののようです。
参加している子どもたちはもちろん、大人たちも夢中になって表現を形にしようとしている様子、それを優しく見守りながら声をかけて回るムナーリの様子を見ることができます。
常々興味深く思っているのは、イタリアの人たちは抽象的な立体造形表現をナチュラルに楽しむオープンな心をもっているのかな、ということです。日本で造形ワークショップをおこなうとき、ほとんどの人(幼児を除く子どもも大人も)はしばしば「一目見てなんだか分かるもの」を作ろうとしますし、それが実現できないとき「自分は造形センスがない…」と気を落としがちな気がします。
たしかに、描画を含めて造形表現は「目で見たとおりに(あるいは視覚的にイメージしたとおりに)表現できているか」で「上手下手」を評価しがちなのですが、幼児の描く絵が写実ではないように、本当に自由に心を開いて造形表現するなら、具現化される作品は抽象的であってもよいでしょうし、抽象的で「なんだかよく分からない」表現の中にどんな魅力を見つけることができるか、ということが美的センスなのかもしれません。

450.ムナーリの教育活動@イタリア2025年08月17日 05:38

「ダコーザナッシェコーザ
イタリアではムナーリの教育活動に直接関わった方々が2000年に「ブルーノ・ムナーリ境界(ABM)」を組織してムナーリの教育の理念と実践を「ブルーノ・ムナーリ・メソッド®」というかたちでまとめ、ワークショップ・オペレーター養成をしています。
ABMのメンバーは現在それぞれ独自に活動されているようですが、これまでにABMのメソッド研修コースを終了して公式に「メソッド®」のもとにワークショップを行う資格をもった方々が「ダコーザナッシェコーザ(dacosanascecosa)」という緩やかなグループを作っており、そのHPを発見しました。
2024年にお会いしたパルマの幼稚園の園長先生ヤコポさんもメンバーのお一人です。

dacosanascecosa

グループの名前はムナーリの著書『モノからモノが生まれる』から拝借しているようですね。

Chi siamo
dacosanascecosa è una rete di operatori (architetti, insegnanti, educatori, designer, grafici, artisti) tutti certificati Master Metodo Bruno Munari®, il progetto di educazione alla creatività ideato da Bruno Munari e oggi diffuso in tutto il mondo.
私たちについて
「ダコーザナッシェコーザ(モノからモノが生まれる)」は、今日世界中に広がっているブルーノ・ムナーリが考えた創造性に関する教育プロジェクトであるブルーノ・ムナーリ・メソッドのマスター修了者であるオペレーターたち(建築家、教師、保育者、デザイナー、図案家、アーティスト)です。

Laboratori Metodo Bruno Munari®
ブルーノ・ムナーリ・メソッドのワークショップについて
Se ascolto dimentico, se vedo ricordo, se faccio capisco: come in questo proverbio cinese, nei nostri laboratori i bambini, facendo, imparano a osservare, a sperimentare, a progettare, attraverso una pedagogia attiva, quindi attraverso il gioco, cioè il modo con cui i bambini esplorano, conoscono e comprendono il mondo.
「聞くだけでは忘れる、見ることで覚える、作ることで理解する」という中国の諺のように、私たちのワークショップでは、子どもたちは「作る」ことを通じて観察し、実験し、デザイン(計画)する方法を学びます。これはアクティブ・ラーニングという教育方法で、つまり遊びを通じて子どもたちが世界を探索し、知り、理解する手段なのです。
Ogni operatore della nostra rete propone laboratori progettati e coordinati secondo la metodologia per approfondire i temi dell’arte, della natura, della realtà che ci circonda, attraverso l’utilizzo di tecniche e materiali diversi come per esempio i segni, le texture, il collage, la ceramica, la tessitura, l’uso del fotocopiatore, l’incisione, per citarne alcune. Attraverso la sperimentazione si può giungere alla scoperta di strutture naturali, delle proprietà dei materiali, del rapporto tra segni forme e colori e come si possono trovare rose nell’insalata…
Nei laboratori, sempre caratterizzati da un allestimento coinvolgente, 私たちのネットワークのオペレーターたちは、アートや自然、私たちを取り巻く現実をテーマにして多様な技術や素材(例えば、線、テクスチャー、コラージュ、陶芸、織物、複写機の使用、版画など)を活用し、テーマを深く掘り下げるるワークショップを企画運営しています。実験を通じて、自然の構造や素材の特性、記号・形・色との関係、そして野菜の中にバラの花を見つける方法など、様々な発見ができるでしょう。
ワークショップでは常に参加者を引き込むような演出がその特徴となっています。
l’operatore non dice cosa fare ma fa vedere come, aiutando i partecipanti a scoprire proprietà e regole di un materiale, di una forma, di una tecnica, lasciandoli quindi liberi di applicarle in un processo creativo. L’importante dunque non è l’opera finita ma l’esperienza, il processo messo in atto e la consapevolezza di quello che si è scoperto e imparato. Si forma così una mentalità che sa unire progettualità e creatività, indispensabili per trovare soluzioni ai problemi che dovranno affrontare da adulti.
オペレーターは(子どもたちに)「何をすべきか」指示するのではなく、「どのようにできるか」を提示します。(オペレーターは)参加者が素材、形、技術の特徴やルールを発見するのを支援し、その後、それらを創造的なプロセスに自由に適用できるように働きかけます。重要なのは完成した作品ではなく経験であり、そこで実施されたプロセス、そして発見し学んだことに対する自覚です。
このようにして(子どもたちに)計画性と創造性を融合できる思考が育まれ、大人になってから直面する問題の解決に不可欠な能力が養われるのです。
Che cosa proponiamo
dacosanascecosa si propone di offrire laboratori ed esperienze di crescita per l’infanzia (ma non solo) secondo la lezione dell’artista, adeguata anche ai linguaggi del mondo che cambia.
Scuole, associazioni, istituzioni, aziende trovano in dacosanascecosa il punto di riferimento di un metodo comprovato e di successo, e la certezza della sua corretta applicazione per i loro eventi, corsi, festival e attività culturali in genere.
私たちが提案すること
「ダコーザナッシェコーザ」は、かの芸術家ムナーリの教育に基づく子どものための(ただし子どもに限定されない)ワークショップと成長体験を提供することを目的に活動しています。彼のアプローチは変化する世界の言語にも適応可能なものです。
学校や団体、機関、企業などが「ダコーザナッシェコーザ」を、実績があり成功したメソッドの基準として、またメソッドを適切に適用できるパートナーとして、イベントや講座、フェスティバル、文化活動全般に活用しています。

ムナーリと直接活動したABMの方々から次の世代へムナーリの教育活動が継承されていこうとしているようで、今後もその動向を追ってみたいと思っています。

449.ミラノ・クリエイティブ・ラーニング・フェスティバル2025年08月09日 15:35

2025年10月10日と11日に、ミラノにある科学博物館で「クリエイティブ・ラーニング・フェスティバル」というイベントが予定されているという情報が入りました。
各国からゲストスピーカーを招くほか、ムナーリのお弟子さんであるレステッリさんやレッジョ・エミリアの関係者も登壇するとのこと、日本からはベストセラー絵本『100かいだてのいえ』の作者でアーティストの岩井俊雄さんが参加されるそうです。

CREATIVE LEARNING FESTIVAL

Il Museo organizza la prima edizione del Festival dedicato all’apprendimento creativo, in collaborazione con i fondatori del Tinkering Studio all’Exploratorium di San Francisco e il Lifelong Kindergarten Group al MIT Media Lab Boston. Il Festival è realizzato in partnership con Bolton for Education Foundation.

(ミラノ・レオナルド・ダ・ヴィンチ科学)博物館は、サンフランシスコ・エクスプロラトリアムのティンカリング・スタジオの創設者たちと、ボストンのMITメディアラボにあるライフロング・キンダーガーデン・グループと協力し、創造的な学習をテーマにしたフェスティバルの第一回目を開催します。 このフェスティバルは、ボルトン・フォー・エデュケーション財団とのパートナーシップで実施されます。
L’evento è gratuito e si rivolge a insegnanti di scuole di ogni ordine e grado, docenti in formazione, educatori ed educatrici degli adulti, del terzo settore, che operano in biblioteche, musei e altri contesti di educazione informale.
In programma due giornate di workshop, conferenze e momenti di dialogo con l’obiettivo di offrire un’opportunità di riflessione condivisa sul ruolo della creatività nell'apprendimento, in particolare in ambito STEAM, come strumento potente per promuovere le competenze di ogni individuo e lo sviluppo di una cittadinanza attiva e sostenibile.

このイベントは無料で、小学校から高校までの学校の教員、教員養成中の教員、成人教育者、第三セクターの教育者(図書館、博物館、その他の非公式な教育環境で活動する者)を対象としています。
2日間のワークショップ、講演、ディスカッションのプログラムを通じて、特にSTEAM分野における創造性の役割について、個々のスキル向上と持続可能な市民社会の形成を促進する強力なツールとしての可能性を共有する機会を提供することを目的としています。

事務局に問い合わせをしてみたのですが、残念なことに現時点ではオンライン配信などの予定はないということです。もっとも、まだ準備中のようですのでもうすこし期待してみたいと思います。。。

448.ムナーリの教育への思い2025年07月21日 21:01

Intervista con Marucci
1986年のムナーリへのインタビュー記録の中に、ムナーリの子どものための教育にかける思いについての発言を発見しました。
インタビューされた時期は、ちょうど1985年に日本でのワークショップを指導した翌年ということになります。

INTERVISTA Bruno Munari con Luciano Marucci, 1986 (pdf)
アクセス:2025年7月20日

(Domanda) Hai rivolto molte attenzioni anche ai bambini per svilupparne la fantasia e avviarli alla creatività ed hai fornito strumenti operativi agli insegnanti per estendere il messaggio. È un ulteriore tentativo per costruire un nuovo mondo,ma anche una sfiducia verso gli adulti ormai condizionati?
(問)子どもたちのファンタジアを伸ばし創造性を発揮させるために、あなたは子どもたちに多くの注意を払い、そのメッセージを広げるために教師たちへ教育ツールを提供しました。これは新しい世界を築こうとする試みであると同時に、すでに条件づけられてしまった大人たちへの不信感でもあるのでしょうか?
(munari) Il famoso psicologo Piaget ha detto che non si può cambiare la mentalità di un adulto. Io ho tenuto diversi incontri e conferenze a livello universitario, in scuole medie, in scuole elementari e adesso, finalmente, sono arrivato alla scuola materna. È lì che bisogna operare,altrimenti i bambini sono già condizionati a un pensiero distorto, a un pensiero chiuso; sono soffocati nelle loro possibilità creative e fantastiche. Quindi, se si vuole cambiare la società, è proprio lì che si deve operare per sperare in un mondo migliore fra qualche generazione.
(答)かの有名な心理学者ピアジェは、大人のメンタリティを変えることはできないと言いました。私はこれまで、大学、中学校、小学校、そして、ようやく幼稚園でも、ミーティングや講演を行ってきました。此処(子どもの世界)こそ働くべき場であり、さもなければ子どもたちは、すでに歪んだ思考や閉ざされた思考をするよう仕向けられてしまいます。社会を変えたいのであれば、数世代後の世界をより良いものにするためには、此処(子どもの世界)で活動しなければなりません。

ムナーリは、さかのぼると1974年にイタリアの建築デザイン雑誌「ドムス」に「幼稚園から始めるデザインの学校の提案(PROPOSTA PER UNA SCUOLA DESIGN CHE COMINCIA DALL’ASILO, Domus 538 sept. 1974)」と題した提案を発表し、また、冒頭に紹介したものとほぼ同じ社会観・教育観について、1981年に出版された『ブレラ美術館での子どものためのワークショップ(Il laboratorio per bambini a Brera, Bruno Munari, 1981, Zanichelli)』の中でも述べています。

CREATIVITÀ DELL'INFANZIA
Un individuo creativo è un individuo che realizza se stesso nella società in cui vive. Si sa che la creatività può essere orientata in molti sensi e campi delle attività umane. ln quest'articolo si cerca di vedere se è possibile stimolare la creatività artistica come mezzo di comunicazione visiva tra gli individui.
Sembra evidente che questa stimolazione va applicata alla prima infanzia, mentre l'individuo sta formando la propria personalità e costruendo i suoi rapporti col mondo che lo circonda. Una stimolazione della creatività su individui di età più avanzata può incontrare blocchi mentali ormai fissati che impediscono la liberazione di queste forze individuali. Sono ben note la difficoltà d'intesa con persone anziane e la loro incapacità d'interpretare certe forme artistiche o di comunicazione visiva proprio per una formazione mentale bloccata su preconcetti che impediscono la comprensione di espressioni diverse da quelle da esse conosciute. Sono numerose le persone che educate alla musica occidentale non capiscono quella orientale come se anche questa non fosse espressione umana, sia pure espressione di culture di uomini di origine diversa.
子どもの創造性
 創造的な個人とは、自分が生きている社会の中で自分を実現できる個人のことである。創造性は、人間の活動の多面的な感覚や分野で方向づけられることが知られている。本稿では個々人間の視覚的なコミュニケーションの手段として、芸術的な創造性を刺激することができるかの考察を試みる。
この刺激は、個人が自分の個性を形成し周囲の世界との関係を構築している時期、幼児期に適用されるべきであることは明らかである。年長者(高齢者)への創造性の刺激は、すでに固定され個々の力の解放を妨げる精神的なブロックに遭遇する可能性が高い。年長者(高齢者)の理解の困難さや特定の形態の芸術や視覚的コミュニケーションを解釈できないことは、先入観に阻まれた精神的な形成により知られている表現以外の表現を理解できないことが原因であること知られている。西洋音楽によって教育された人には、まるで同じ人間の表現ではないかのように、起源の異なる人間文化の表現である東洋音楽を理解できない人が多い。

芸術家、表現者、デザイナーとしてのムナーリは、生涯変幻自在に多様な分野でさまざまな実験を展開していますが、こと子どものための教育について、そして人間の創造性に対する信念にもとづく活動は、生涯変わることなく追求され続けたことが読み取れます。。。

447. Bruno Munari Archivi2025年07月10日 19:39

Bruno Munari Archivi
「Bruno Munari Archivi」なるウェブサイトを発見しました。
どうやら最近になって立ち上げられたもののようですが、明らかにイタリアの公式なムナーリに関するアーカイブサイトです。

Bruno Munari Archivi

コミッショナーおよびパートナーのページに名を連ねているのは、ムナーリのお孫さんヴァレリアさんをはじめ、出版社のコッライーニはもちろん、ムナーリ研究者として高名なメネグッツォ、またムナーリの教育活動に関わってきたレステッリさん、デツァーニさん、スペラーティさんを含め怱々たる方々です。
あらためてイタリアでは新たなムナーリ研究の機運が、ムナーリと直接ご縁のあった人たちによって拓かれているのかも、と考えると期待が生まれます。。。

446.「アートであそぼう ブルーノ・ムナーリ展」@広島県ふくやま美術館2025年07月05日 23:34

広島県福山市のふくやま美術館で、2025年7月12日から9月15日までムナーリの展覧会が開催されていることを、なら歴史文化芸術村の松長大樹さんから教えて頂きました。

「アートであそぼう ブルーノ・ムナーリ展」広島県ふくやま美術館

ムナーリの作品展示だけでなく、各種ワークショップなども開催されるようで、東京にあった「こどもの城」の岩崎清先生(1985年のムナーリ来日に尽力された方です)が登壇されるとのことです。 近年は日本でムナーリの展覧会がなく寂しい日々でしたが、久しぶりの嬉しいニュースです。

445.ブルーノ・ムナーリ・メソッドⓇのいま2025年06月05日 16:14

スタジオ…ブルーノ・ムナーリ
ムナーリの子息アルベルト・ムナーリ教授の没後、イタリアのブルーノ・ムナーリ協会(ABM)代表を務めているスペラーティさんが「スタジオ…ブルーノ・ムナーリ」というウェブサイトを開設しています。
(「スタジオ・」ではなく「スタジオ…」となっているのには、何か意味があるのかもしれません)

「スタジオ…ブルーノ・ムナーリ」

スペラーティさんは数年前にも日本のTV番組を通じてムナーリ・メソッドⓇのワークショップを日本で実施されていました。
ムナーリ本人のワークショップに長年協力し、ムナーリ没後に協会を設立した方々は、前のトピックにご紹介したレステッリさん、スペラーティさんの他にも何人かご健在ですが、現在はそれぞれが独自に活動を展開されており、ムナーリ協会としての活動は事実上スペラーティさん個人の活動になっているようです。
いささか複雑な事情があるようですが、結果的に協会が立ち上げた「ムナーリ・メソッドⓇ」の研修や認定もスペラーティさんが一手に引き受けているようで、イタリアにおけるムナーリの教育の継承が今後どのようになっていくのか不透明な印象もあります…

444.ムナーリ・メソッド・ワークショップのアーカイブ設立2025年05月11日 20:25

ムナーリのワークショップを1980年代から没後の今日まで受け継いできたベバ・レステッリさんのワークショップ活動のアーカイブが、2025年5月、ミラノ郊外の町アッビアーテグラッソにあるペル・レッジェレ財団に、正式に寄贈されました。


Donazione alla Fondazione Per Leggere del laboratorio di Beba Restelli condotto secondo il metodo Bruno Munari® ブルーノ・ムナーリ・メソッド®によるベバ・レステッリのワークショップがペル・レッジェレ財団に寄付される

Con indescrivibile emozione ho da poco sottoscritto a Milano dinnanzi al notaio Lorenzo Colizzi l’atto di donazione a Fondazione Per Leggere del Laboratorio di Beba Restelli, condotto secondo il Metodo Bruno Munari®
Grazie a questa donazione di inestimabile valore culturale, nei prossimi mesi trasferiremo presso la nostra sede di Palazzo Cittadini Stampa a Castelletto di Abbiategrasso questo luogo di ricerca, di creatività, di conoscenza, di sperimentazione, di scoperta e di autoapprendimento attraverso il gioco
私は今、ミラノの公証人ロレンツォ・コリッツィの前で、ブルーノ・ムナーリ・メソッド®によるベバ・レステッリのワークショップをPer Leggere財団への寄贈する証書に署名した。
計り知れない文化的価値を持つこの寄贈のおかげで、私たちは今後数ヶ月のうちに、この研究、創造性、知識、実験、発見、遊びを通しての自己学習の場を、カステッレット・ディ・アッビアーテグラッソのパラッツォ・チッタディーニ・スタンパの私たち財団施設に移管される。
Sarà il luogo privilegiato del “fare per capire”, dove si fa “ginnastica mentale” e si costruisce il sapere. Sarà anche un luogo di incontro educativo, formazione e collaborazione. Uno spazio dove sviluppare la capacità di osservare con gli occhi e con le mani per imparare a guardare la realtà con tutti i sensi.
そこは「理解するために行動する」特権的な場所であり、「頭の体操」が行われ、知識が構築される場所である。また、教育的な出会い、トレーニング、コラボレーションの場でもある。五感を使って現実を見つめることを学ぶために、自分の目と手で観察する能力を養うことができる空間である。
Saremo custodi attivi per realizzare i desideri di Beba Restelli, che qui trascrivo integralmente:
私たちは、ベバ・レステッリの遺志を実現するために、積極的な保護者となるだろう。

レステッリさんとはこの数年直接お目にかかってムナーリの教育について詳しく教えて頂いているのですが、このアーカイブについても準備のお話は聞いており、このたび正式にアーカイブが移管されて今後一般に何らかのかたちで公開されたり、新たなワークショップの拠点となる見込みとのことです。
ムナーリを直接知る世代の方々から、次世代の創造的な教育を目指す人たちへのバトンが受け渡されつつあると、期待していきたいものです。
<< 2026/01
01 02 03
04 05 06 07 08 09 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

このブログについて

イタリアの芸術家+デザイナー+教育者、ブルーノ・ムナーリのことなどあれこれ。
こちらにもいろいろ紹介しています(重複有)https://fdl-italform.webnode.jp/

RSS